きものを「着たい人」を「着る人」に。まるやま・京彩グループ

着方レッスンコラム着方レッスンコラム

夏でも着物を楽しみたい方必見!涼しく美しい着付けのポイント

2025.07.09

こんにちは!「着たい人を、着る人に」まるやま・京彩グループです。


「夏に着物は暑いから無理」と諦めていませんか?

実は、素材選びや下着、そしてちょっとした着付けの工夫で、夏でも涼しく快適に着物を楽しむことができます。


この記事では、夏の着物選びの基本となる涼しい素材の選び方から、吸湿速乾性に優れた肌着や和装ブラジャーの選び方、さらに衿元や腰紐の締め方など、暑さを感じさせない着付けの具体的なポイントまで、プロの視点から詳しく解説します。

これであなたも、夏の風情を着物で満喫できるようになるでしょう。


1.夏に着物を諦めないで!涼しく着るための基本

夏の暑い時期でも、日本の伝統美である着物を涼しく快適に楽しむことは十分に可能です。

暑さを理由に着物を諦めてしまうのはもったいないことです。涼しさを追求した着物選びと、その下に身につける肌着の工夫が、夏に着物を快適にまとうための最初の、そして最も重要なステップとなります。

夏の着物に選びたい涼しい素材

絽と紗

夏の着物素材として代表的なのが「絽」と「紗」です。

絽は、絽目という隙間のある織り方で部分的に透け感があり清涼感と上品さを兼ね備えているため、フォーマルからカジュアルまで幅広く使われます。主に6月〜9月上旬に単衣や薄物として着用され、色無地や訪問着などにも用いられます。

一方の紗は、絽よりも透け感が強く風通しも良いため、7月〜8月の盛夏にぴったり。カジュアルな小紋や普段着として親しまれ、繊細で涼しげな印象を与えてくれます。


木綿や麻

木綿や麻の着物は、絽や紗といった絹の夏着物だけでなく涼しく快適に過ごせる選択肢として人気があります。

木綿は吸湿性と通気性に優れ肌触りも柔らかく、汗をかいてもべたつかずリラックスして着られます。浴衣も木綿の一種ですが、夏用の木綿着物は単衣仕立てで幅広い着こなしが楽しめます。

一方、麻はシャリ感とハリがあり、通気性・速乾性に優れ汗をかいてもさらりとした肌触りが続きます。しわになりやすい特徴もありますがそれも風合いとして楽しめ、小千谷縮や宮古上布など各地の伝統的な麻の着物は夏の普段着にぴったりです。


涼しく過ごすための下着選びのポイント

着物自体の素材選びと同様に、着物の下に身につける肌着(和装下着)選びも夏の涼しさを確保する上で非常に重要です。肌着の素材や機能性を工夫することで、汗による不快感を軽減し快適な着心地を実現できます。


吸湿速乾素材の肌着

夏の着付けでは、肌着の素材選びが汗対策のカギとなります。吸湿速乾性の高い素材を選べば汗をすばやく吸って乾かし、べたつきや不快感を軽減しながら涼しく快適な着心地を保てます。

肌襦袢と裾よけが分かれた二部式やワンピース型の一体型などがありますが、いずれもポリエステル、キュプラ、麻など通気性・速乾性に優れたものがおすすめです。

特に汗をかきやすい背中や脇、襟元は、通気性の良い素材を選ぶことで快適さがさらに向上します。


和装ブラジャーと裾よけの選び方

和装ブラジャーと裾よけは、夏の着物を快適に着るために欠かせないアイテムです。

和装ブラジャーは、通気性の良いメッシュや吸湿速乾素材を選ぶと涼しく、ノンワイヤーや背中が開いたタイプなら締め付けも少なく快適です。

裾よけは、裾のまとわりつきを防ぎ、足さばきを良くするためのもので、麻やキュプラなど涼しく滑りの良い素材が最適です。

肌に直接触れるため、素材選びが涼しさに大きく影響します。丈はくるぶしが隠れる程度を目安に、体に合った長さを選ぶとより快適です。

2.涼しい着付けのコツ 暑さを感じさせない工夫

夏に着物を涼しく着こなすためには、着付け方そのものにも工夫が必要です。ただ単に着るだけでなく、体の熱をこもらせない、風を通すといった意識を持つことで、快適さが格段に向上します。

ここでは、暑さを感じさせないための具体的な着付けのポイントをご紹介します。


涼しく過ごす補正のコツ

着物の着姿を美しく見せるために重要な補正ですが、夏の着付けにおいてはその量と方法に注意が必要です。

補正は体と着物の間に熱をこもらせる原因となるため、涼しさを最優先に考え必要最低限に抑えることが大切です。


補正具を選ぶコツ

補正に使うタオルやガーゼ、専用の補正パッドなどは、通気性や吸湿性に優れた素材を選ぶことが重要です。特に、メッシュ素材や綿、麻などの天然素材で作られた薄手のものがおすすめです。

汗をかきやすい部分には、吸汗速乾性のある素材や、汗取りパッドが一体になったものを選ぶと、肌触りも良く快適に過ごせます。


また、補正の枚数を減らすことも涼しさにつながります。

体型に合わせてバストのふくらみを抑えるための和装ブラジャーや、ウエストのくびれをなだらかにするための薄手のタオル一枚程度で済ませるなど、ご自身の体型と相談しながら最小限の補正を心がけましょう。


補正を減らしつつ着崩れを防ぐコツ

夏の着付けでは補正を最小限に抑えつつ、着崩れを防ぐ工夫が大切です。体型に合わせて必要な部分だけに補正を入れることで、涼しさと安定した着姿の両立が可能になります。

たとえば、鎖骨下やみぞおちのくぼみに薄手のタオルを入れれば胸元のシワが防げ、ヒップの補正をすれば帯の安定感も増します。

補正は寸胴にするためだけでなく、着物が体にしっかり沿うようにするためのもの。とくに汗をかきやすい背中や脇は、補正を控えめにして風通しを確保すると快適に過ごせます。


涼しさを保つ着付け方

実際に着物を着付ける際にも、涼しさを意識したいくつかのポイントがあります。これらの工夫を取り入れることで、着物の中の空気の流れを良くし体温の上昇を抑えることができます。


衿元はゆったりと

夏の着付けでは、衿元の工夫が涼しさに大きく影響します。衣紋をしっかり抜いて衿元にゆとりを持たせることで、首筋から背中に風が通りやすくなり、熱がこもりにくくなります。

特に暑い日は、普段より少し多めに衣紋を抜くのがおすすめですが、抜きすぎるとだらしなく見えるため、体型や着物に合わせて加減を調整しましょう。

また衿合わせも鎖骨が見えるか見えないか程度に軽くゆとりを持たせると、見た目も涼やかで快適に過ごせます。


腰紐や伊達締めは締めすぎない

夏の着付けでは、腰紐や伊達締めの締めすぎに注意が必要です。強く締めすぎると血行が悪くなり、体温も上がりやすくなるため、暑さや不快感の原因になります。

着物がずれない程度のゆるめの締め具合を意識し、苦しくない範囲で整えることが大切です。使用する本数も最小限にし、通気性の良いメッシュ素材の伊達締めを使うなどの工夫を取り入れると、締め付け感が軽減され着物の中の空気も流れやすくなり、より快適に過ごせます。


3.まとめ

夏に着物を着ることは暑いと思われがちですが、適切な着物選びや下着、そして着付けのちょっとした工夫で、驚くほど快適に過ごすことができます。

絽や紗などの夏素材を選び吸湿速乾性の肌着を使用して補正は最小限に、衿元をゆったりと腰紐も締めすぎないなど、涼しさを意識した着付けを心がけましょう。


これらのポイントを押さえれば、暑い季節でも涼しげで美しい着物姿を楽しむことが可能です。

今年の夏は、ぜひ日本の伝統美である着物で特別な装いをお楽しみください。


まるやま・京彩グループでは、初心者向けの着付け教室を開催しています。

自分で着物を着てみたい方やイベントに向けて練習したい方、和装の基本をしっかり学びたい方にぴったりです。経験豊富な講師がやさしく丁寧にサポートしますので、安心して学べます。

少人数制なので気軽に質問でき、手元の動きもしっかり確認できますよ。


まずは無料体験レッスンで、あなたのペースで楽しく学んでみませんか?


まるやま・京彩グループでは、着物好きの皆さんがステキな着物ライフを送れるよう、お役立ち情報を発信していきます。


着物の選び方や着こなしについて、もっと詳しく知りたい方は、ぜひまるやま・京彩グループの着付け教室、無料体験レッスンにお越しください。


経験豊富なスタッフが、あなたにぴったりの着物選びをお手伝いします。